『ハミングバード』
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- 2015/12/31(Thu) -
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『ハミングバード』
またまたMovie Plusで鑑賞。 この年末、何もしてませんわ(苦笑)。 さて、ジェイソン・ステイサム主演の映画ということで、アクションものかと思ったら、 思いの外、渋い社会問題を扱った作品でした。 アフガン戦線での強烈な体験がトラウマとなり、 軍法会議から逃走、ホームレスとなってロンドンの路上で死んだように生きる男。 路上を仕切るギャングと言い争いになったために路上さえ追われ、 炊き出しを行う修道女だけが心の支えとなっていく・・・・・。 ストーリー展開は、かなりご都合主義なところが多く、 また世界観もロンドンの路上の話から広がっていかないので、 アクション映画を期待するとがっかりすると思います。 チンピラのケンカ以上のことは起きませんから。 でも、アフガン戦線で起きていることは一体何だったのかというそもそもの話に始まり、 監視社会として第一級のロンドンの町の様子や、 中国人マフィアが白人を用心棒に雇う時代になったという国際経済の情勢、 修道院が行う炊き出しが本当にホームレスを助けることになっているのかという問題、 その修道院での務めも任期が来れば別の地域に移れるという仕組みと奉仕の心のギャップ、 様々な社会の現状が取り込まれている作品であり、 考えながら観始めれば、いろいろと気づくことがある作品になっていると思います。 ただ、問題提起というところまでは至っていないように思いますし、 なんら解決の糸口も見えてきません。 それでも、先進国といわれる社会においてさえ、これだけの問題があるのだということを 端的に知ることができるという意味では、渋い作品だと思います。
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