『死者の精度』
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- 2015/12/29(Tue) -
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伊坂幸太郎 『死者の精度』(文春文庫)、読了。
死神がターゲットの調査をしにこの世にやってくる。 1週間の調査で、「可」か「否」かの判断が下され、「可」となれば事故死や事件死で命を絶たれる・・・・。 枠組みとしては、他でも読んだことがあるような設定です。 基本的に「可」となることが前提だったり、 死神が特にターゲットに思い入れがあるわけではなく淡々と職務をこなすだけだったり、 死神がこの世に小慣れていないというキャラクター設定など 設定面での味付けはされていますが、 やはり伊坂作品なので、会話の面白さに惹かれました。 全部で6作品が収録されていますが、 教養のある人は映画の話などを踏まえながら自分の哲学を語り、 荒々しい世界を生きてきた人は、しかし真っ直ぐな目で世界のあり様を語り、 しかも、その言葉にはウィットがあるというところから、 作品の世界観に引き寄せられていきます。 死神に「否」という権限を与えながら、 乱発させないところも、世の中甘くないんだよ・・・・・と言われているようで 戒めになりました。
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