『掏摸』
- 2015/12/20(Sun) -
中村文則 『掏摸』(河出文庫)、読了。

スリを主人公にした犯罪エンタメ小説だと思って買ってきたのですが、
下層で生きる人々の姿を通して、主人公の内面を描いている作品で、
当初の想定(私が勝手に思い込んだのですが・・・)とのギャップが重たすぎる感じでした。

私の頭が痛快モノを求めていたせいかもしれませんが、
本作を通して作家さんが主張したい内容が、
その文章から、結構、ぐいぐい押し付けられてくるような印象を受けて、
抵抗感を覚えてしまったのも事実。

なんだか、「こういう世界があることを知れ!」と怒られているような気がして。
それだけ力のある作品だということなのかもしれませんが。

中盤、黒幕の木崎が登場してから面白くなってきました。
木崎の哲学の突き抜けっぷりが何ともいえない味付けになっています。
断片的にしか、その哲学が語られないのが残念です。

もっと木崎や木崎の組織に寄った内容の作品を読んでみたいと思いました。


掏摸(スリ) (河出文庫)掏摸(スリ) (河出文庫)
中村 文則

河出書房新社 2013-04-06
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