『キレイゴトぬきの農業論』
- 2015/12/06(Sun) -
久松達央 『キレイゴトぬきの農業論』(新潮新書)、読了。

この本は面白かったです。

抽象的な夢だけで「脱サラして農業!「自然の中で健やかな生活!」と
簡単に考えてしまう発想を戒める、本気の農業論。

ややもすると、「田舎暮らし」「エコ」「ロハス」みたいな部分がクローズアップされるわけですが、
農業は職業なのであり、それで食べていかなければいけないんだということに
意識が向いていない人が多いような気がします。
まぁ、安定した組織の中で育ったサラリーマンというのは、得てしてそういうものなのかもしれませんが。

また、有機農法は安全で美味しいという思い込みも、
そもそも有機農法とは何なのか?という基本から教えてくれます。
言葉に躍らされる消費者という構図が、非常に象徴的に分かる事例だと思います。

著者は、3.11後の放射能問題も、
茨城県の農家という立場で巻き込まれることになりますが、
原発問題についても非常に冷静な判断をしており、安心できます。

こういう農家さんが増えてくれば、日本の農業の存在価値は上がっていくのではないかなと感じました。

一方で、著者の経営する農園は、高付加価値な作物を
比較的裕福な層に向けて販売するビジネスモデルだと理解したのですが、
やはり、日本の農家は、こういうターゲット設定でないと生き残れないのでしょうかね。

安くて美味しい作物を大量に供給するというような薄利多売方式の農家は
難しいのでしょうか・・・・。
高付加価値農産物では、顧客層が一定レベルより上に絞られてしまうのが、
なんだか価値が一部の人たちに独占されてしまっているような印象を受けて、
ついつい勿体無いなぁと思ってしまいます。

広い顧客層を相手に、新たな農業おnビジネスモデル、
日本らしい農業の姿みたいなものが模索できると、面白いのになぁと
アイデアもないのに(苦笑)思ってしまいました。


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久松 達央

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