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『和宮様御留』
- 2006/12/25(Mon) -
有吉佐和子 『和宮様御留』(講談社文庫)、読了。

半年ぶりの有吉作品。
今回は、幕末の御所を舞台にした歴史モノ。
御所ことばと候文の手紙の数々に、読み進めるのには時間がかかりましたが、
物語運びの上手さと女性らしさを描き出す冷徹さに今回も感服。

4/5ほど読み進んで、
「この後フキはどうなるんだろう・・・もうページも残り少ない・・・」と
気にかけながら読んでいたら、なんとまぁ!のどんでん返し。
あまりの展開にしばし呆然。

事前にWikipediaで和宮にまつわる逸話・奇談を読んでいたので、
若干の予備知識を持ちながら読んでいたのですが、
「有吉作品はオリジナルの展開なのね」と思っていたら、
最後はしっかりと奇談も押さえた結末となっており、ぐぅの音も出ません。

「あとがき」を読むと、
この有吉作品がまさに真実なのだと思えてもくるのですが、
そんなことは些細なことだと思えるほどの傑作長編小説です。


和宮様御留
和宮様御留有吉 佐和子

おすすめ平均
starsリアリズムを超えたリアリズム
stars「歴史」は時には残酷なもの・・・
starsもはや小説のジャンルを超えた華麗なフィクション!
starsふたりの身代わり。
stars良い作品! 読むべき!!

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