『君が壊れてしまう前に』
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- 2015/11/03(Tue) -
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島田雅彦 『君が壊れてしまう前に』(ピュアフル文庫)、読了。
タイトルで買ってきましたが、当たりでした。 面白かった! 14歳、中学生、男子が、自分の日々を書いた1年間の日記という体裁です。 学校に行き、友人とバカをし、好きな子ができ、けんかし、 父親が家出し、家庭教師が来て、映画を撮って・・・・・。 淡々と日々が流れていきますが、どの毎日も興味深く読んでしまいました。 なんでだろ。 確かに、好きな子が難病にかかって手術したり、 父親が外に女を作って(と想像される)家出して数ヶ月も帰ってこなかったりと、 普通の中学生には起きない事件も起きてはいますが、 本人の日記は、至って飄々と書かれており、そういうことも起きうるかなぁ・・・・と思えてしまいます。 なのに、なぜか面白い。 島田作品のなせる技でしょうか。 主人公が、男子にも女子にも、心を開いて良いと思っている友人が1人いることが、 この物語の深い味になっているような気がします。 上手く表現できないですが。 こういう人間関係って、中学生のときにしか築けない気がします。 そして、全ての中学生が築けるわけではない、 というか、こういう友人がいる中学生の方が珍しいように思います。 羨ましい!
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