『いま、女として』
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- 2006/12/17(Sun) -
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金賢姫 『いま、女として』(文春文庫)、読了。
大韓航空機爆破事件の実行犯の1人、金賢姫の告白本。 1年ほど前に買ってきて、ずーっと積読状態だったのですが、 何となしに読み始めたら面白い! 100人以上もの犠牲者を出したテロ事件を「面白い」で片付けては不謹慎ですが、 大事件の過程を興味深く読みました。 特に、韓国へ身柄を引き渡されてから始まる尋問の様子と それに対する彼女の心の葛藤が詳細に描かれており、 読み応えのあるものでした。 一方で、北朝鮮での自身の生活と韓国の様子とを比較し、 韓国の発展ぶりに驚き、感嘆していますが、 「なぜ国産品に英語の名前をつけるのか」などの素朴な疑問は、 韓国や日本に見られる欧米文化迎合傾向へのチクッとした指摘にも思えました。 (ツイアビ酋長みたいだな・・・なんて) しかし、マカオや欧米各国への渡航経験がある彼女にして、 先進技術やテレビ等の報道に触れる機会もあっただろうに、 韓国の発展を知らなかったり、コピー機の仕組みを知らなかったりと、 北朝鮮の力をもってすれば、国際派の工作員であっても こんなに世間知らずな状態に保つことが出来るのだろうか と不思議に思ったりもしました。 さて、大韓航空機爆破事件には、 世紀の大事件にありがちな陰謀説も一部で根強く主張されているようですが、 こんどは、そちら側の本でも読んでみようかしら? 小説を読むようなつもりで。
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