『昭和史、二つの日』
- 2015/10/15(Thu) -
保阪正康 『昭和史、二つの日』(山川出版社)、読了。

これは非常に面白い本でした。

戦後の日本が振り返って、特に重要と思われる2つの日付である
「12月8日」と「8月15日」について、多角的に考察をした本です。

戦争の本となると、どうしても、右翼だったり、左翼だったりという
著者の思想が色濃く出るというか、
本を出すだけあって、一般人よりもどちらかに寄った主張をされるケースが多いと思うのですが、
本作においては、非常に冷静な、しかも温かみのある文章で綴られており、
信頼感と安心感を覚えました。

戦争という極限状態において過酷な行動を負わされた人々には、その境遇を理解する眼差しを向け
しかし、そこで、あまりにも誤った判断をしてしまった人々、そして、その誤りを
平和な世になってからも正そうとせず言い訳をする人々に対しては、厳しい目を向けており、
そのバランス感覚が納得性がありました。

また、取材対象に対しても、取材に応じてくれたことに感謝しながらも、
間違っていると思う発言には意見を付け、
また、違和感を覚える発言にも、やんわりと、しかし明確にそう感じたということを言っており、
取材対象との適切な距離の取り方も信用できるものを感じました。

そして、著者の考察自体、戦後60年以上も経った時間において
様々な人が様々な立場で反省したり、主張したり、研究したり、分析したりした内容を
多角的に取り込んで、そこに独自の判断を加えており、非常に興味深い内容でした。

他の著作も読んでみたいと思う、良い本でした。


昭和史、二つの日―語り継ぐ十二月八日と八月十五日昭和史、二つの日―語り継ぐ十二月八日と八月十五日
保阪 正康

山川出版社 2012-08
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