『ゲーテの警告』
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- 2015/10/10(Sat) -
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適菜収 『ゲーテの警告』(講談社+α文庫)、読了。
「ゲーテ」と「B層」が共存するタイトルに違和感プンプン、 しかも今の日本の政治を語る著者の肩書きは「哲学者」って、カオス過ぎるでしょう(苦笑)。 最初に、「B層」という言葉の意味を解説するために、 小泉郵政選挙で広告代理店が内閣府に提案したという企画書の話が出てくるのですが、 この企画書、丸々読んでみたいわ!と思ってしまうほど 露骨に日本国民を階層分類しており、しかも核心を突いているように思いました。 (自分のことは棚に上げておいて・苦笑) 本編では、このB層の具体的な嗜好について 経済、グルメ、政治などのテーマで具体事例を挙げて語っていますが、 分かりやすさはあるものの、分析が浅いため、飽きてきちゃいました。 なぜ、このような階層が生まれてきたのか、また、力を持つにいたったのか、 社会科学的な分析をしっかりと読んでみたかったです。 著者の言葉遣いが汚い(あえて露悪的な演出をしているように感じます)ので 余計に食傷気味になってしまったのかもしれません。 この露悪趣味も、なんとなくB層受けを狙っているような気がしないでもないですが・・・・・。 ゲーテの言葉も多数紹介されていますが、 B層という存在に当てられてしまったためか、ちょっと霞んでしまったように感じました。 ま、ゲーテの話は、ゲーテとして読むべきですね。
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