『ロード&ゴー』
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- 2015/10/03(Sat) -
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日明恩 『ロード&ゴー』(双葉文庫)、読了。
ジャンルとしてはサスペンスなのかもしれませんが、 私はお仕事小説として楽しみました。 最初は、救急の仕事についての説明が長々と続くので読みにくかったのですが、 ストーリーが動き始めると、ぐいぐい読ませてくれました。 仕事への誇り、組織への忠誠、そして仲間意識、 お仕事小説として必要な要素が全部そろっている感じです。 それに、本作では、電波傍受マニアという味付けを施すことで、 普通の人では味わえない視点を付け加えており、興味深かったです。 物語の中で起きる救急車のハイジャック事件は、 中盤で概ね真相が予想できてしまい、 しかも、作中での真相解明は、誰かの手柄ではなく、真相の方から表に出てくる感じで サスペンスや謎解きとして読んでいる人には、ちょっと物足りないかもしれないなと思います。 しかし、お仕事小説としては、救急や消防という組織で働く人の 仲間意識を印象的に魅せるシーンがいくつか用意されており、 若干、劇画的ではありますが、大いに盛り上げながら読めるので、 エンターテイメントとして上手く出来ている作品だと思います。 いつ映画化の話が出てきても違和感のない作品だと感じました。
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