『膠着』
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- 2015/09/11(Fri) -
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今野敏 『膠着』(中公文庫)、読了。
裏表紙に「ユーモア小説」と書かれていたので 気軽に読み始めたのですが、予想の上を行く軽さでした(笑)。 社長の御曹司派と専務派に分裂した老舗の糊会社。 TOBをかけられ、、起死回生のつもりの新商品開発で生まれたのは「全くくっつかない糊」。 その新商品の使い道を、山奥の工場の一室に集められたメンバーで検討する・・・・・。 間違って1桁多く糊を納品してしまった新人主人公に対して、 訂正に謝りに行かせるのではなく、1桁多いまま納品して売り捌かせようとする先輩営業マン。 この導入部分は面白かったのですが、本題の商品会議の中身が、小説全編を使って 長々とやっている割にはぐだぐだで、結論も、「それで終わり!?」的な内容。 社内派閥争いも、TOBも、そこから派生したスパイ疑惑も どれも盛り上がりを見せないまま終息してしまい、 非常にこじんまりとまとまって(というか縮んで?)しまった感のある作品でした。 今野さん、あれこれ作品を書きすぎなのでは?と心配になってしまいました。
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