『正義のミカタ』
- 2015/08/05(Wed) -
本多孝好 『正義のミカタ』(集英社文庫)、読了。

この本多作品も面白かったです!

高校卒業後に就職すべき家庭環境だったのに、
無理して大学に入学した主人公。それは変わりたいという一心から。
そして、訳もわからぬまま入部してしまったのは正義の味方研究部、略してセイケン!

この要約ではちっとも分かりませんが(苦笑)、
高校時代に酷いいじめに遭っていた主人公が、どれだけ強い思いを抱いて自分を変えたいと思っているか、
そして自分の過去と向き合っているのか、ポップなストーリーテリングでありながら、
主人公自身がしっかりと考えていることが伝わってくる深みのある内容です。

本多作品は、この表面に現れるポップさと、登場人物たちが思考する深さとが
絶妙なバランスで描かれていて、楽しく読みながらも、しっかりと考えさせられるという
非常に濃密な読書になることが多く、満足度が高いです。

本作でも、「正義って何なの?」「それって独り善がりじゃない?」という疑問を突きつけ、
また、いじめで傷つくことの痛ましさを何度も訴え、
「ごめん」という言葉が、仮に本心から出たものであっても、被害者からしてみれば
簡単には受け入れられないという複雑な心境を描いています。
たやすくハッピーエンドに持っていかないところに、作品としての信頼感を覚えます。

主人公以外の登場人物たちがそれぞれに披露する
人生哲学も興味深かったです。

正義の味方研究部の創設の経緯エピソードは、熱かった!


正義のミカタ (集英社文庫)正義のミカタ (集英社文庫)
本多 孝好

集英社 2010-06-25
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