『田中角栄秘録』
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- 2015/06/16(Tue) -
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大下英治 『田中角栄秘録』(イースト新書)、読了。
田中角栄×大下英治で、面白くないはずがない! という予想通り、面白かったです。 石破茂の出馬エピソードを序章に、4つの話が収められていますが、 序章の話が、私が知らなかったこともあって、非常に面白く読めました。 都市銀行勤めという安定した立場から、 父親の病死に伴い、20代という若さで衆議院選挙に打って出る覚悟。 それを決めさせたのは、田中角栄と父との間の信頼関係を目の当たりにし、 そして、その角栄が自分に熱心に訴えてきたから。 この人たらしに正面から向き合われたら、逃げ場ないですよね(苦笑)。 子供の頃は、田中角栄という人物が嫌いでした。 金権政治の中心人物で、カネにモノを言わせて強引にコトを推し進めていく人だと思ってました。 社会の時間にロッキード事件を学んだときも、「こんな人物を選挙でトップ当選させるなんて汚れてる!」 と地元の人たちまで悪く思ってました。 ちょうどリクルート事件真っ只中で、私の地元・三重県選出の藤波孝生氏の落選などもあり、 落ちて当然!と子供心に思っていたんだと思います。 しかし、大人になって、田中角栄のエピソードをいろんな本で読むにつけ、 この人たらし術は凄いなと毎度思うようになりました。 意識して行動しているというレベルのものではなく、天性のものですね、これは。 この人のお世話になれば、大の男が泣くという場面もありうるかなと思ってしまいます。 角栄が育てた政治家たちと、田中家の面々とはまた微妙な問題を抱えていたようで、 そちらを今度は読んでみたいなという、ややワイドショー的な関心も持ってしまいました。
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