FC2ブログ
『コミュニティ』
- 2015/05/31(Sun) -
篠田節子 『コミュニティ』(集英社文庫)、読了。

ちょっと寄せ集め感のある短編集ですが、ホラーな味付けの作品が面白かったです。
人間の悪意なのか、魔が潜んでいるのか、
ギリギリのラインを描かせると、本当に上手いですよねー。

「恨み祓い師」では、「妖怪」という表現が出てきて、魔を払うような役割の人物も登場しますが、
しかし、老女2人の生活の描写に存在感がありすぎて、
現実世界で、こんな空間が存在していてもおかしくないような印象を受けました。

反対に、東京郊外の寂れた公団で生活する人々を描いた「コミュニティ」は、
非科学的なものは登場しないにも関わらず、
そこで生活する人々の思考が不気味すぎて、私にはホラーに感じられました。
あれほど忌み嫌っていた広江が、ある夜を境にコミュニティに溶け込み、
しかも、その理由説明の描写がほとんどなされないというところが、
恐怖を想像させてくれます。

久々の篠田作品だったのですが、すっかり堪能させていただきました。


コミュニティ (集英社文庫)コミュニティ (集英社文庫)
篠田 節子

集英社 2009-07-16
売り上げランキング : 198822

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


にほんブログ村 本ブログへ

関連記事
この記事のURL |  篠田節子 | CM(0) | TB(0) | ▲ top
<<『タブレット2015』 | メイン | 『不幸な国の幸福論』>>
コメント

コメントの投稿















管理者にだけ表示を許可する


▲ top
トラックバック
トラックバックURL
→http://seagullgroup.blog18.fc2.com/tb.php/4405-5324b981
| メイン |