『ハサミ男』
- 2015/05/08(Fri) -
殊能将之 『ハサミ男』(講談社文庫)、読了。

叙述ミステリの傑作!という評価をよく目にするので読んでみました。

ハサミ男と警察の2つのシーンが交互に描写される形で物語が進むので、
「はは~ん、この構成の中でミスリードを誘うんだな」と分かりましたが、
ハサミ男と医師の対話や、殺された女子高生の周辺人物の複雑さなど、
いろいろ頭を使うトラップがあるので、読んでいて疲れました・・・・。

そして、終盤で分かる第三の殺人の真犯人には、
「結局お前か!」と思わずにはいられませんでした。
警察による犯人探しのどんでん返しで、この手の真相は食傷気味でがっかりすることが多いです。

確かに、叙述トリックにガッツリ向き合うには面白い作品なのかもしれませんが、
どうにも理屈っぽいような気がして、しんどかったです。
それは、著者の文章のリズムから来るものなのか、
ストーリー構成から来るものなのか、
ハサミ男の精神的に病んでいる部分を延々と読まされるところから来るものなのか、
そもそもの叙述トリックというジャンルのせいなのか、
よく分かりませんが、どうも私は、「叙述トリックが全て!」という作品は、
イマイチ乗り切れないようです。

そこに、時代を感じるテーマ設定とか、人間どうしのぶつかり合いとか、
社会性のある批判とか、そいういうプラスアルファの味付けが欲しくなっちゃいます。


ハサミ男 (講談社文庫)ハサミ男 (講談社文庫)
殊能 将之

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