『太陽のパスタ、豆のスープ』
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- 2015/02/07(Sat) -
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宮下奈都 『太陽のパスタ、豆のスープ』(集英社文庫)、読了。
結婚式直前に婚約解消を相手から言い渡されてしまった主人公。 何もかもやる気を失ってしまった主人公は、叔母に言われてドリフターズ・リストを作ることに。 へぇ、ドリフターズ・リストっていう言葉があるんだぁ・・・・と思ったのですが、 読み終わってから検索してみたら、本作に言及したページばかりが引っかかってきました。 オリジナルな言葉ということなのかな。 リスト提供のきっかけ作りとして登場したキャラクターなのかなと思ってたら、 全編通してべったり絡んできた叔母のロッカさん、良いキャラです。 主人公の家族にどんな風に受け入れられている存在なのか イマイチ読んでいて良く分からなかったのですが、ま、飄々としているのが信条のキャラなのでしょう。 そして、後半からぐっと存在感を増してくる郁ちゃん。 予想したよりもずっと善人で裏表のない人だったので やや後半の展開がのっぺりした感じになったような印象を受けましたが、 でも、豆のイメージに合うキャラクターでした。 本作を通して感じたのは、「立ち直る」って、大変なことなんだぁということ。 特に、婚約破棄という事実は、これからやろうとしていた予定を全て無にする力を持っており、 前を向いて行こう!と気持ちを整えたとしても、それを一緒に行ってくれる人が居ないという 恐ろしい状況を突きつけてきます。 リストを作っても、、一緒に行動してくれる人が居ないという悲しさ。 気持ちを立て直すだけでも大変なのに、気持ちから行動に移る過程で訪れる恐怖。 立ち直り方を学べる本のように思ったのに、 逆に、失意に陥ることの恐怖を知ってしまいました・・・・・。 その恐怖を今まで実感していなかったということは、 幸せな日々を送れているということなのか、はたまた鈍感なのか。 母や祖母が作ってくれた毎日の食事が美味しかったということは 幸せなことであり、感謝しなければならないことだと再認識。
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