『本当はちがうんだ日記』
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- 2015/01/15(Thu) -
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穂村弘 『本当はちがうんだ日記』(集英社文庫)、読了。
タイトル買いしてきた一冊。歌人さんのエッセイでした。 1篇が4ページずつなのでサクサク読めます。 最初に収録されている「エスプレッソが苦い」という、ただそれだけのことを 延々と書いている文章を読んだときに、ムネリン系のエッセイかな?と思ったのですが、 ムネリンが外部世界と齟齬を来たしてしまう自分というI/F部分を描いているのに対して 穂村サンは、なんでこうなっちゃうんだろう・・・と内面世界の洞察に落ちていくことが多く、 基本的に異質なエッセイだと理解できました。 内面に落ちていくので、時々しんどい部分が垣間見えます。 暗い部分と言っても良いでしょうか。 でも、読んでいるこちらが暗い気持ちになることはないです。 多分、著者が、世界との向き合い方を自分のものにしているというか、 達観しちゃってる部分があるからかなと思います。 こんな自分なんだから仕方ないじゃん的な。 そして、その達観が、なんとなく私自身に通じるところもあり、 著者が書いた文章を読むと、「あ、なんだか、ここは割り切っちゃいけないのかも」と 反面教師的な反省をしてみたり・・・・。 いろいろ複雑な思いを抱える読書となりました。
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