『ご臨終メディア』
- 2015/01/12(Mon) -
森巣博、森達也 『ご臨終メディア』(集英社新書)、読了。

森巣博の本を実家に送っておいたら、父親がはまったみたいで
実家の本が増えてました。というわけで逆輸入(笑)。
以前、著作を読んで気になっていた森達也氏との対談から。

メディア、特にテレビの報道のあり方について意見をぶつけ合ってます。
海外在住の森巣氏が日本のテレビの異様な状況を指弾し、
それに同意しながらも、映像作家という立場から森氏は最後はメディアを信じる姿勢を取ります。

2人の意見の相違点をきちんと議論しながら進めていくので
対談することの意義がきちんと存在している本になってます。
(時々、2人が同じ方向を向いてたり全然別を向いてたりする対談というか放談があるので・・・・・)

私はどちらかというと右寄りなので、
森巣氏の主義主張には必ずしも賛同できない部分もあるのですが、
しかし、マスコミの現状への指摘については非常に納得できました。

マスコミが民意をダメにするのか、民意がマスコミをダメにするのかという議論が
本作の中で何度か繰り返されますが、私は、マスコミ人も日本人というコミュニティの
中から出てきた人々だと思えば、民意というか、日本人という集団の方に
より大きな原因があるのではないかと考えます。
このようなマスコミの存在を許容しているのも、最後は日本人なのですから。

最近、右傾化の文脈の中でテレビ局の姿勢が批判されることが増えてきましたが、
左寄りの森巣氏はどのようにお考えなんでしょうかね。
改めて意見を聞いてみたいところです。

それから、森氏の、それでもマスコミを信じるという姿勢は、
自らがその世界に身を置いているのだからそう言わざるを得ないものとしても、
やはり私は、キレイゴトに過ぎるような気がします。

完璧に客観的な報道は無理だけれども、しかし客観性は目指さなければいけないという姿勢は
なんだか良いように言いつくろって逃げ道を作っているような気がします。
それよりも、伝えるという行為は主観的なものなんだと言い切って報道してくれた方が
よっぽど潔いような気がします。

森氏の主張が、決してそういうものではないということは重々分かっているのですが、
マスコミ人たちに良いように解釈されて捻じ曲げられてしまう恐れがあるのではないかと懸念します。
この言い回しが免罪符のようになってしまうような気がするのです。
むしろ、視聴者に向けて、こっちは言いたいことをいうから覚悟して見ろ!と突きつけるぐらいの
強気な姿勢が必要なのではないかと思います。

そういう意味では、マスコミ側の方が今を変えるチャンスを持っているように思います。
でも、規制メディアには無理だな・・・・・自分で上の行を書いてて空しくなりました。
WEB上で、文章を掲げたり、映像を発信したりする人々の力により、
また、それを受けて現実世界で行動する人々の力により、
マスコミのあり方は変わっていくのでしょうね。
もしくは、マスコミが人々の関心を集めなくなる時代が急に訪れるかもしれません。

そのときこそ、本当にご臨終ですね。


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