『ららら科学の子』
| ||
- 2014/12/20(Sat) -
| ||
矢作俊彦 『ららら科学の子』(文春文庫)、読了。
タイトルと表紙絵に惹かれて買ってきたのですが、 タイトルと中身とのギャップを感じてしまい、最後まで違和感がありました。 お話自体も、学生運動で殺人未遂の罪に問われた主人公が 中国へ脱出し、30年後に日本に戻ってくる・・・・・という設定は面白いと思ったのですが、 主人公は30年という時間に対して、「結局は昔とたいして変わっていない」という評価をし、 30年間の日本をやんわりと否定し、また学生運動の頃の自分を肯定します。 この価値観が、私には合いませんでした。 著者は、年齢からすると、東大の受験が行われなかった年の受験生ですよね?多分。 当事の学生運動に対する著者のノスタルジーが溢れすぎていて、 私は拒否感を覚えてしまいました。 あの頃の学生運動(というか運動をしていた人々)に対しては、 私はやはり否定的な文脈で見てしまうので、 あまり本作を楽しむことができませんでした。 小説としてはしっかりとした作りだと思います。 読み終わるのに1週間かかっちゃいました・・・・・・・。
![]()
|
||
コメント | ||
|
コメントの投稿 |
トラックバック |
トラックバックURL
→http://seagullgroup.blog18.fc2.com/tb.php/4188-e9fa909c |
| メイン |
|