『さくら』
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- 2014/11/19(Wed) -
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西加奈子 『さくら』(小学館文庫)、読了。
大学生の僕が語る、兄妹のこと、両親のこと、周囲の人たちのこと。 軽く柔らかな文章なのに、 性のお話が日常に飛び込んできたり、残酷な展開になったり、 気の抜けない構成でした。 中学生あたりまでのお話は、兄弟たちの世の中との関わり方や目の向け方に 非常に面白い観点を感じ、ぐいぐい読めたのですが、 第4章を読み終わったところで、冒頭のシーンとの繋がりを考えたときに 一気に暗転する様子が想像され、まさにそのような展開になったので 読み進めるのがしんどかったです。 しかも、中盤で登場する様々な人物たちとの関係が きちんとした結末を得ないままぷつりと途切れてしまう感じもあり、 やや風呂敷を広げすぎたかなという印象です。 それでも、1つ1つの場面を、心に残る描き方をする作家さんだなと思いました。 他の作品も読んでみたいです。
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