『ダメな議論』
| ||
- 2014/10/26(Sun) -
| ||
飯田泰之 『ダメな議論』(ちくま新書)、読了。
雰囲気だけで結論に誘導しようとする怪しい論理展開について、 それを見破る方法を述べた本。 結構、毒舌なところもあり、前半の考え方の解説は面白く読みました。 「それっぽいこと」や「威勢のよいこと」や「別の角度のこと」には 何となく肯定的な感じで受け止めてしまいがちです。 そんな、あいまいな感覚に流されないようにするための 見極める技術を、何度も何度も強調して解説しています。 後半は、例文を用いて、繰り返し見極め方を指導されるのですが、 正直この構成には飽きてしまいました。 政策に対する新聞の社説みたいな文章例をたくさん挙げているのですが、 正直、こんな文章のおかしいところを指摘したって、大した役には立たないわけで・・・・。 むしろ、例えばビジネスシーンで、会議を強引に結論付けようとする人の止め方とか、 商談において旨味のありそうな話をちらつかせる営業マンの見極めとか、 そういう、丁々発止の世界でのダメな議論をやっつける方法を知りたかったです。 著者は、長らく政策立案に関わる仕事をしてきたようなので、 きっとそのときに、マスコミや評論家にアレコレ言われた嫌ーな記憶が蓄積して、 このような後半の構成になったのかなと、勝手に推測・・・・。 知的好奇心を満たすために教養書を読む人も、 実は、自分が心地よく感じる論旨を述べる人の本ばかりを選びがち・・・・・という指摘には、 確かに、多角的な考察力と教養を身に付けたい!と言いつつ、 自分の選択は偏ってるんだろうなと反省。
![]()
|
||
コメント |
コメントの投稿 |
トラックバック |
トラックバックURL
→http://seagullgroup.blog18.fc2.com/tb.php/4117-9dd7ba3f |
| メイン |
|