『秋の花』
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- 2006/10/28(Sat) -
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北村薫 『秋の花』(創元推理文庫)、読了。
『夜の蝉』をすっ飛ばして、シリーズ第3弾を読了。 女子高生の転落死という、北村作品にしてはショッキングな舞台背景で、 「私」と正ちゃん、江美ちゃんの3人の日常がいつもどおりなのと比べると 転落死した女子高生の親友・利恵の日々は痛々しく、 そのアンバランスさが最後まで作品の重さとなって響いてきました。 北村作品なのにホッとできない・・・といった違和感。 でも、自分の周囲で事件が起こったとき、 自分が当事者でなければ、意外とこんなものなのかもしれません。 関係者を心から気遣い深刻な気持ちになる瞬間がありながら、 一方で友人とふざけ合って大笑いできる自分が居る。 そして、この作品で何より気になったのは、 作品が終わった後の、利恵が送らなければならない日々の生活における苦渋。 読み終わって、心が一層沈んでしまいました。
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