『酔って候』
- 2014/08/13(Wed) -
司馬遼太郎 『酔って候』(文春文庫)、読了。

幕末の諸藩を彩る山内容堂、島津久光、伊達宗城、鍋島閑臾を主人公、
または藩主の周辺人物を主人公にした中篇4つ。

久々の司馬作品だったのですが、
ちょっと間延びしたもさもさ感を覚えてしまいました。
特に、前者の2編には。

なんでかなぁ?と考えながら後半を読んでいたのですが、
主人公である山内容堂、島津久光に対する筆者の冷たさというか、
見限り具合が、どうも私は苦手なのではないかと気づきました。
現に、偉才の人として藩主が描かれた後編2つは、間延び感は覚えなかったので。

賢人であっても、時には、時代の流れを読み違えたり、
不運にまみれて時代に取り残されることはあったとしても、
「これだけの行動を起こしたが敢えなく・・・・」という文章になるはずです。
しかし、前者2編は、どうにも、「愚」「凡」の結果、時代の波に乗り遅れたというような
描き方をしていて、なかなか辛らつなんです。
そこが、どうも、読んでいて疾走感や爽快感を得られず、ジメジメしたものを覚えてしまいます。

司馬遼太郎という作者は、結構、歴史の人物たちの好き嫌いが激しかったのでしょうか?
辛らつな物言いが印象に残ってしまっています。
それとも、あまり歴史小説で取り上げられなかったような人物を探し出してくるので、
どうしても、どこかにアラが出てしまうんでしょうかね。


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司馬 遼太郎

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