『ワーキングプア』
- 2014/08/01(Fri) -
門倉貴史 『ワーキングプア』(宝島社新書)、読了。

この手の本を読むと、気分が悪くなってしまうことがあります。
彼らの境遇が可哀想だという意味でではなく、
「生きる」ということへの考えの甘さに愕然としてしまうという意味でです。

「報われない人」の話の前提には、
その人の「能力」程度と「報酬」のアンバランスという評価があるべきであり、
単に絶対的な報酬の少なさだけを取り上げても意味がないと思います。
能力があるのに発揮できる場がないから報酬が少ないのか、
能力があり、しかもその能力を発揮しているのに、報酬が見合っていないのか、
それとも、能力がないから報酬が得られないのか。
1番目は日本という社会にとって大きな損失なので改善すべきですし、
2番目であれば、やはり本人のやる気に応えられないという点で社会にはマイナスです。
でも、3番目が理由なら、正当な評価ですよね。

本作では、様々な境遇の人にインタビューをして事例紹介をしていますが、
もし自分が会社の人事担当者だったら、この人は採用したいなと思う人もいれば、
こんな人を採用したら組織に悪影響を及ぼしてダメになると思う人も居ました。
真面目な人も多いように感じましたが、ただ、仕事という面で評価した場合、
真面目さの表し方を履き違えているような印象も受けました。
真面目に物事に取り組んでいるように見えて、肝心なところで思考停止しちゃったり、
現実から逃避しちゃったり、自分なんてこんなもんだ・・・と成長を放棄しちゃったり、、
正直、この人が部下だったら使い勝手が悪いだろうな・・・・と思われる人もチラホラ。

様々な統計データを出して、ワーキングプアの報われなさを訴えていますが、
仕事とは、突き詰めれば、「如何に成果を出して社会に貢献するか」だと思うので、
ワーキングプア層の能力の統計データも示した上で論じて欲しいです。
難しいことは分かっているのですが・・・・。

能力のある人が伸び伸び活躍できて、そうでない人はこじんまりと過ごせるような
効率的で穏やかな社会にならないものかなぁと思います。

なお、冒頭に登場する石川啄木。
働けど、働けど、なお我が暮らし楽にならざり・・・・・と言ってますが、
啄木の貧乏は女郎屋通いが原因ですから、
こんな詩人と一緒にされたら、真面目に働いているワーキングプアの方は怒りますわよ(苦笑)。


ワーキングプア いくら働いても報われない時代が来る (宝島社新書)ワーキングプア いくら働いても報われない時代が来る (宝島社新書)
門倉 貴史

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