『家族の言い訳』
- 2014/06/21(Sat) -
森浩美 『家族の言い訳』(双葉文庫)、読了。

お初の作家さんでしたが、私にはダメでした。

短編集なのですが、どの作品にも「このシーンが見せ場!」というところがあって、
前後のストーリー展開が、その見せ場に向けて用意されているような
作り物めいた印象というか、張りぼてな印象を受けました。
どうにも現実味を感じられないというか・・・・・。

夫に逃げられ、幼子を抱えて生活に行き詰った女性の物語では、
「なんで預かり時間が短い幼稚園に預けてるの?しかも高いし」という疑問が。

夫が過労死した主婦が、会社に夫の私物を取りに来たときに
「次長とは関係がありました」という嘘を冗談を言う女子社員の神経も分かりません。

ITバブルで成り上がった男が、タクシーに乗せたキャバクラ嬢に
「ここで脱いだら10万円」と言って車内で素っ裸にさせる遊びの描写には、
「このシーンって必要なの???」と嫌気が。

とまぁ、いろいろ細かいところに目が行ってしまって、ダメでした。

あと、登場人物の配置も、
ダメな主人公のまわりに、出来た嫁や、頼りになる夫の先輩、親身になってくれる宿の女将など、
あまりにも善人かつ視界良好な無敵の人が居て、都合の良い展開にも付いていけませんでした。
その人のおかげで、主人公は大した苦労もなく、従って成長も見込めないような
物語の結末も、あまり好きにはなれませんでした。

もし、この短編集の主人公のような人がたくさん居るような国なのだとしたら、
この国には希望がないな・・・・・と思ってしまいました。


家族の言い訳 (双葉文庫)家族の言い訳 (双葉文庫)
森 浩美

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