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『蛇蝎のごとく』
- 2014/06/03(Tue) -
向田邦子 『蛇蝎のごとく』(文春文庫)、読了。

久々に向田作品。
ど真ん中の不倫モノです。

堅物で知られるサラリーマンの主人公は、
部下のOLに悩み相談を持ちかけられ、くらくらっと来ていたところに、娘の不倫が発覚。
そこからは、不倫相手の男と対峙したり、妻と言い争いになったり
娘は家を飛び出していったりと、踏んだり蹴ったりの日々。

とりあえず、不倫をしている娘に共感できなくて前半は読むのに疲れました。
不倫相手と居るところに父親に乗り込まれ、
不倫相手に「遊びです」としゃあしゃあと言われてしまっているのに切れない弱さ。
惚れた弱みと言ったらそうだんでしょうけれど、冷静に見るとこの娘さん、残念な判断力なんだなぁ。

一方、何だかんだで、しょっちゅう顔を突き合わしている主人公と不倫相手の間には、
いつの間にか変な心の通いあいが始まってしまい、
こちらの描写は、なんだか面白かったです。
不倫なんて冗談じゃない!総論反対!なんだけど、
男と話しているうちに各論の変なところに共感する部分を見つけ出してしまい、
そんなこんなで、不倫相手の男が気に入りかけてしまうという男通しの変な流れ。
でも、あんまり違和感なく「こんなこともあるのかなぁ」と思えてしまうのは、筆者の力量。

母親と不倫相手の妻の方も、変な流れで繋がりが出来てしまい、
共感しあったり、反発しあったり、こちらも忙しい感じです。
でも、女の強さや狡賢さをこの2人は上手く見せてくれます。

前半に抵抗感を覚えた分、後半が一気に面白くなりました。
向田作品は読み甲斐があって良いですねぇ。


蛇蠍のごとく (文春文庫)蛇蠍のごとく (文春文庫)
向田 邦子

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