『レインツリーの国』
- 2014/05/27(Tue) -
有川浩 『レインツリーの国』(新潮文庫)、読了。

お初の作家さんです。
古本屋で時々目に付いてはいたのですが、「ラノベ系の作家さん」という印象もあり、
今まで手をつけずに来ていました。
本作はページ数も多くなく、さっと読めるかなぁということでお試しに。

ネット世界で出会った健常者と難聴者のベタベタな恋愛モノ・・・・・と
簡単に要約してしまうこともできますが、
とにかく、真剣にけんかをする2人が、なんだか新鮮で、興味深く読めました。

私自身、けんかをすることが非常に苦手です。
面倒な思いをしたくないという気持ちが強く、少しでもけんかになりそうな芽が出ると
すぐに摘み取ろうとしてしまいます。
もちろん、自分からけんかを吹っかけることもなく、また、その技術も無く。

最初の印象からすると、「ひとみ」は、私と似てけんかを極力回避しようと
努力をする女性のように思ったのですが、
その実、芯が強くて、意外と自己主張をはっきり行います。
それが性格から来る面もあれば、難聴という障害のせいの面もあるのでしょうが、
それでも、相手に本気でぶつかろうとする姿勢を凄いなぁと感じました。

対する「伸」は、関西者の調子のよさを持ちながら、
こちらも自分の芯を持っており、しかも相手に合わせて主張の仕方を変えられるという器用な人物。
田辺センセの小説からの流れで、心地よい関西弁が読めるのは、幸せな気持ちになれます。

いつもだったら、こういうベタベタな甘い恋愛モノは逃げたくなっちゃうのですが、
本作は世界に入っていくことが出来ました。

「弱み」とか「トラウマ」とか「不幸な記憶」とか、
「障害」というものだけに囚われない、普遍的なテーマを扱っていたからかなと思います。

有川作品、食わず嫌いにならなくて良かったです。


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有川 浩

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レインツリーの国 著者 有川浩 きっかけは1冊の本。かつて読んだ、忘れられない小説の感想を検索した伸行は、「レインツリーの国」というブログにたどり着く。管理人は「ひとみ」。思わず送ったメールに返事があり、ふたりの交流が始まった。心の通ったやりとりを重ねるうち、伸行はどうしてもひとみに会いたいと思うようになっていく。しかし、彼女にはどうしても会えない理由があった―。不器用で... …
2016/01/04 22:33  読書と足跡 ▲ top

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