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『妊娠カレンダー』
- 2014/02/07(Fri) -
小川洋子 『妊娠カレンダー』(文春文庫)、読了。

ちょっと体調を崩してしまい、午前中に病院に行った以外は
ずーっと寝ていました。

で、夜9時ごろに目が覚めて、ぼんやりした頭で読書をば。
そんなときに読む本ではないような気もしたのですが、手元にあったので(笑)。

ちょっと精神が不安定な感じの姉が妊娠。
旦那も何だか頼りない。妊娠の喜びをあまり表に出さない夫婦。
そんな2人と一緒に住んでいる妹の目線で見た妊娠の記録。

「食べること」「話すこと」「嗅ぐこと」「不快なこと」
そんなことの緻密な描写を通して描かれる妊娠。
生命というものに対して、何だか得体の知れない怖さを感じてしまう作品でした。

そう、小川作品って、根底に不気味な怖さが流れてるんですよねー。

併録されている「ドミトリイ」も、先生の日常を想像すると
やっぱり不気味なものを感じます。
それは、障害というものへの感想ではなく、障害を持った先生が持っている雰囲気への感想です。

給食室の話も、大鍋の中で茹でたジャガイモを踏み潰す長靴の足など
いままで考えたことがなかったのですが、確かにその姿を目撃してしまうと
給食が食べられなくなってしまうかも・・・なんて思ってしまいました。

日常生活の中にある不気味さには、一度気づいてしまうとドヨーンとした
怖さが背中に貼り付きますね。


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小川 洋子

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