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『檸檬』
- 2006/08/25(Fri) -
梶井基次郎 『檸檬』(新潮文庫)、再読。

ふと「『檸檬』ってどんな始まり方をするんだっけ?」と気になり、
実家の本棚から引っ張り出してきました。

で、読んでみて、
「こんなに重苦しい舞台設定だったんだ」と若干の驚き。

「丸善の本棚で檸檬がバーン!」という情景だけが印象にあって、
ともすれば黄色の明るいイメージが先行していたのですが、
それは背景の病的な暗さとの対比における明るさだったのですね。

また、「檸檬」だけではなく、
出てくる短編、短編が、いずれも病的な空気を醸し出していて、
読む側に余裕が無いと気が滅入ってきます。

高校生のときに読んだ本だったのですが、
二、三の作品を除いて、読んだ記憶が全く無く、
多分この病的な作風に馴染めず、読み飛ばしたものと思われます。

今回、再読してみて、
「やはり私の中では梶井基次郎といえば『桜の樹の下には』である」と
再認識しました。

筋書きを知っていても、書き出しの一行に衝撃を受けます。
私がこの話をしたために、
夜桜の会が一転して肝試しになってしまったことがありましたが、
桜の樹の花の咲かせ方には、植物を越えた何かがあるような気がしてなりません。

他には、「ある崖上の感情」「交尾」等が面白かったです。


檸檬
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コメント
--
こんにちわ。
「夜桜の会が一転して肝試し」というのは、違った楽しみがありそうです^^

『桜の木の下には』の最初の一行には、本当にそうなのかもしれないと感じさせられます。
そんな想像をさせる魅力が桜にはあるのだなと思います。
2011/01/23 17:00  | URL | romi #sZpm1ECI[ 編集] |  ▲ top

--
romiさま

CMありがとうございます。
桜の機は、咲き誇り方、散り方、どちらも神秘的ですよね。
武士道の中で地位が上がってきた遅咲きの樹(笑)かもしれませんが、
日本人の心情に大きな影響を与えている植物だと思います。
2011/01/23 19:14  | URL | かもめ組 #obYDgEv2[ 編集] |  ▲ top


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