『水の眠り灰の夢』
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- 2014/01/03(Fri) -
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桐野夏生 『水の眠り灰の夢』(文春文庫)、読了。
ミロシリーズの番外編ということでしたが、 どうやらエピソードゼロ的なもののようで、ミロの出生が作中で触れられています。 でも、わたくし、ミロちゃんを1作品しか読んでいないので、 単独の作品として読んでみました。 きっと、「緻密な描写」ということになるのだと思いますが、 私にはどうにも、「過重な描写」もしくは「冗長な描写」に思えてしまい、 なかなか先に進まない話に、少しイライラしてしまいました。 エピソードゼロなので、どうしても関係者の描写が丁寧になっており、 単独の作品として読むと、不必要な描写の丁寧さと感じてしまいます。 本筋の方は、現実に起きた草加次郎事件と、架空の女子高生殺人事件を絡めた謎解きが、 週刊誌トップ屋の主人公により進められていきますが、 その推理のほうも、直勘を頼りにした行き当たりばったりのもので、 しかも2つの事件が変なところで絡んでいたりして、 なんとなく腑に落ちないものが残りました。 新年一発目の読書でしたが、なかなか手古摺ってしまいました。 面白い本を見極める眼力もしっかりと高めないといけないですね。
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