FC2ブログ
『神苦楽島』
- 2013/11/25(Mon) -
内田康夫 『神苦楽島』(文春文庫)、読了。

初・内田康夫作品でございます。
どうにも、「2時間サスペンスドラマの原作」という偏見を持ってしまい、
今まで関心を向けることができなかったのですが、
こちらも父の知人からいただいた本の中にあったので挑戦。

舞台は淡路島。
淡路島出身の2人が、東京と淡路島で、それぞれ変死体で発見されます。
浅見光彦は、本業の取材という理由を付けて、淡路島に乗り込み、
そこで古来の風変わりな因習に吸い寄せられていく・・・・。

全く前知識がない状況で読み始めたのですが、
浅見光彦シリーズというのは、その地域に伝わる歴史や因習などをテーマに
話が展開していくんですかね?それだと、私の好みですわぁ。

今回は、淡路島に伝わる、「拝み屋」と呼ばれる
呪詛の家系が話のメインになってきます。
しかも、新興宗教が絡んできたりと、おどろおどろしいです。
「信仰」というのは、古来のものであっても、新興のものであっても、
人間の思考が極端に集約された形で現れたものなので、非常に興味深いと思っています。

もうね、「拝み屋って作中に何人登場してくんねん!」って印象はあるものの(苦笑)、
それ以外の淡路島に伝わる因習の1つ1つが興味深く、
楽しみながら読めました。
母方の遠い親戚に淡路島に住んでいる人がいるというのも、
興味を惹かれた土台になっているかもしれません。

中盤で三重県も登場し、「太陽の道」という思想(?)が語られます。
伊勢の斎宮址から淡路島の伊勢久留麻神社までを結ぶ北緯34度32分上に
いくつもの神社や遺跡が並んでいるというものですが、
これは、初耳でした。
ただ、これだけたくさんの神社が存在する日本では、
それほど「隠された重大な意味」などはないのではないかと素人目には思っちゃいます。
偶然並んだという意味ではなく、太陽信仰の社を作るんだから
同じ緯度に並べようというという純粋な気持ちの表れなのではないかなと。
変におどろおどろしさを醸し出す必要はないだろうと思うのです。

サスペンスとしては、あまりに推理が順調に進んでいくので、
謎解きとして見ると物足りないかもしれませんが、
因習を物語調に面白く見せてくれる本としては、
非常に面白く読めました。

ちょっと他の作品も読んでみるかどうか、迷ってしまいました。
でも、手を付け始めたら、多作なので大変そう・・・・・。


神苦楽島 上 (文春文庫)神苦楽島 上 (文春文庫)
内田 康夫

文藝春秋 2012-11-09
売り上げランキング : 86330

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

神苦楽島 下 (文春文庫)神苦楽島 下 (文春文庫)
内田 康夫

文藝春秋 2012-11-09
売り上げランキング : 86747

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


にほんブログ村 本ブログへ


関連記事
この記事のURL |  内田康夫 | CM(0) | TB(0) | ▲ top
<<『暗殺の日本史』 | メイン | ダイビング @江ノ浦>>
コメント

コメントの投稿















管理者にだけ表示を許可する


▲ top
トラックバック
トラックバックURL
→http://seagullgroup.blog18.fc2.com/tb.php/3561-4b37ec21
| メイン |