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一橋フォーラム21
- 2013/10/30(Wed) -
一橋フォーラム21 『現代社会と教養』(2013年10月30日受講)

今回のシリーズに申し込んだのは、
講師に村上陽一郎先生のお名前を発見したから。
というわけで、本日は、東洋英和女学院大学学長の村上陽一郎先生の講義です。

学生時代、東海村でJCOの臨界事故が発生し、大きなニュースとなりました。
「柄杓とバケツを使ってウラン化合物の水溶液を移動する」という手順に、
それが正式なものではなく裏マニュアルだという事実以上に、
「核燃料って柄杓とバケツで運べるんだー!」と大きな衝撃を受けました。

で、しばらくしてから本屋にJCO臨界事故関連の書籍が多数並ぶ中、
『安全学』というタイトルに惹かれ、たまたま手に取ったのが先生の著作でした。

「フェイルセーフ」「フールプルーフ」というような、産業界における安全管理の
基本的な考え方を学べるとともに、
「リスク低減と所要コストの費用対効果」というような経済合理性での考え方や、
「個人責任を追及し、最後は怠惰など道徳的な悪として済ませてしまう」という
日本の非建設的な原因追及の姿勢など、様々な観点を手に入れられました。

この『安全学』の考え方は、臨界事故のような社会的に大きな影響を与える事故だけでなく、
自分の勤め先での「事故トラブルの再発防止」「ミスの未然防止」というような
日常的な課題認識にも適応できる、非常に間口の広い、優れた観点だと思っています。

というわけで、何度か読み返してきた『安全学』の著者の講義です。

シリーズのテーマが「リベラルアーツ」ということで、
『安全学』の話は出てきませんでしたが、
「専門バカになるのではなく、多角的かつ包括的な視野を持て」ということと解釈すると
そのような複合的な視点の先にあるのが、『安全学』のような考え方ではないかと
思い至りました。

多角的な視点からの考察により、本当に意味があり、
みんなの役に立つ方針を決め、行動をとるには、どうしたらよいか。
その基礎に、「リベラルアーツ」の考え、その習得過程で身に付けられる思考様式の
ようなものがあるのではないかと感じました。


安全学安全学
村上 陽一郎

青土社 1998-12
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