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『七人の敵がいる』
- 2013/10/11(Fri) -
加納朋子 『七人の敵がいる』(集英社文庫)、読了。

本が売れたり、テレビドラマになったりで
タイトルは知っていたのですが、まさかのPTA小説だとは想像していませんでした。

いやぁ、正直な感想は、
私には子供を育てるなんて無理!結婚も無理!
というもの(爆)。

だって、この小説に登場する人々って、
今の自分の生活では意識的に遠ざけられますけど、
結婚して子供を持ったら、この空間に飛び込まざるを得ないわけですからねぇ。

一方で、主人公の陽子のように、
私もこういう経験をすることで、今の自分に足りない部分を気づけるかも・・・
という前向きな気持ちというか、何というか、
人間関係スキルを磨くための得難い経験(苦笑)を捨てているのかもしれないという
負い目も感じます。

私の両親は共働きではありますが、自営業なので、
会社勤めの人に比べると、まだ時間の自由度がある方です。
そのため、私が子供のころ、父親はPTA関係の役員のお鉢が何度か回ってきたようです。
幼稚園ではPTA会長をしてました。

当時は「モンペア」なんて言葉はなかったですし、一応、受験をして入った幼稚園だったので、
PTA運営で頭を抱えるような問題児保護者は然程いなかったのではないかと思います。
でも、「自営業者は時間があると思って、しょっちゅう役目が回ってくる・・・・・」と
父がボヤいていたのを思い出します。

ただ、そのおかげで、両親や私自身も幼稚園の副園長先生との交流が今も続いていますし、
親子それぞれの人的ネットワークを通じて情報が早く入ってきますし、相互連携もできます。
幼・小・中・高とも父親と同じ学校に行っていたので、
一層、お互いのネットワークの関わり合いが強いということもあるかもしれませんが。

てなわけで、健全なPTA組織であれば、それなりに人生で活用できる財産かなと思います。
健全であれば・・・・ね。

本作に登場する組織は、PTAにしろ、学童にしろ、スポーツ少年団にしろ、
組織の目的が歪んでいて不健全極まりないです。
小説の中では、エンタメとして「あはは」と笑って読めますし、
最後にカタルシスも得られて、面白い作品でした。

ただ、現実世界では、私は無理!


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加納 朋子

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