『この国の仇』
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- 2013/09/22(Sun) -
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福田和也 『この国の仇』(光文社)、読了。
この世の中、「正論」と言われるものほどタチの悪いものはないと思います。 「正論」と言われるものって、現実味ゼロなんですもの。 実行が難しいというレベルのものではなく、そんな状態は実現しえないというレベルです。 ハッキリ言って、思考停止と等しい主張だと思います。 なので、本作における著者の主張には、溜飲が下がりました。 「正論」を振りかざす人って、 今のこの瞬間におけることしか考えていないですよね。 その主張が実現できるかとか、実現すれば良い社会になるのかとか、 そういう長期的なスパンで考えるのではなく、 「今がダメだ!」と責め立てるための思考でしかないと感じます。 一体、日本という国をどうしたいのかが、さっぱり分かりません。 でも、彼らが言う「民主主義」の世の中では、 彼ら1人1人の主張にも意味があり、尊重せねばならないのです。 それこそ、2:6:2の法則で、上位20%の意見こそ真剣に検討すべきだと思うのですが。 こういう主張って、会社の経営などのテーマであれば、 それなりに大きな声で言っても大丈夫だと思いますが、 これが国家の運営というテーマになると、 「国民をバカにしているのか!」なーんてことになっちゃうんでしょうね。 なんとも残念。
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