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『針女』
- 2013/02/09(Sat) -
有吉佐和子 『針女』(新潮文庫)、読了。

昭和18年~25年の東京を、お針子の眼で描いた作品です。
戦局の悪化、東京大空襲、焼け野原など、当然、戦禍の描写が多いですが、
それよりも、そんな中で日々を生きる人々の生活の知恵の描写が興味深かったです。
下町の風俗の中にも、職人気質な人や成金一家が居たりと、
そのカオスな感じが面白かったです。

また、お針子という職業を通して、
物資が困窮していく様子が示されています。
注文の品が、着物からモンペへ、モンペから洋服へと変わっていくところなど、
戦争および敗戦というものが、日常生活にどんな影響を及ぼすのか
イメージしやすかったです。

そして、何より、主人公・清子が、足に障害を持ちながら、
お針子として力強く生きていく様に心打たれました。
慣れない新しい注文にも、これが時代の変化だと受け入れて、
どんどん挑戦していくところは、女性らしい強さを感じました。
この作品では、性格の違いはあれど、女性はみんな強く、しぶとく、前向きです。

焼け野原から生活を立て直したのは、
このような女性の力だったのでしょうね。


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有吉 佐和子

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