FC2ブログ
『猫鳴り』
- 2013/02/04(Mon) -
沼田まほかる 『猫鳴り』(双葉文庫)、読了。

先日、著者の作品に初挑戦してみたものの、負けてしまいました(苦笑)。
というわけで、有名な本作でリベンジです。

結果、面白かった~。

年が行ってからようやく授かった赤ん坊を流産させてしまった夫婦。
そんな家に迷い込んできた弱った子猫。
亡くした子どもと重なるからとの理由で猫を遠くに捨てに行くが・・・。

この猫を軸に、3つの物語が展開されますが、
そのどれもが全く異なるテイストを持っており、
しかも3つの物語が時間を経て積み重なることで、
不思議な深みを増していきます。

最初の話は、赤ん坊を亡くした女性の悲しみがじっくりと描かれていて、
次の話は、親の愛情を満足に得られない少年の悲しみを突き放して描き、
最後は、年金生活者と老猫との最期の時間を淡々と描きます。

内面を抉りだす作品から、淡々と日々を綴る作品へとレンズは引いていくのに、
その物語の積み重ねにより、様々な思い出を勝手に読者が想像していくような
そんな深みのある物語に仕上がっています。

リベンジしておいて良かった~。


猫鳴り (双葉文庫)猫鳴り (双葉文庫)
沼田 まほかる ヌマタ マホカル

双葉社 2010-09-16
売り上げランキング : 24298

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


にほんブログ村 本ブログへ

関連記事
この記事のURL |  沼田まほかる | CM(2) | TB(0) | ▲ top
<<『朝日のようにさわやかに』 | メイン | S革>>
コメント
-内容がよく分かる比喩-
《内面を抉りだす作品から、淡々と日々を綴る作品へとレンズは引いていくのに、》

 「レンズは引いていくのに」という表現が非常に分りやすいとともに印象的な比喩だと思いました。
 このレンズを引くようにという表現が面白かったでした。
2013/02/06 21:52  | URL | タケゾウ #-[ 編集] |  ▲ top

--
タケゾウさま

CMありがとうございます。
私の感想の比喩にコメントいただき、ありがとうございます。
それで上手く言い表せているかはともかくとして、
本作は、三章立てで良くできているなぁと感嘆しました。
語り部の視点の引き具合が、良いなぁと思わせる作品でした。
2013/02/06 22:29  | URL | かもめ組 #obYDgEv2[ 編集] |  ▲ top


コメントの投稿















管理者にだけ表示を許可する


▲ top
トラックバック
トラックバックURL
→http://seagullgroup.blog18.fc2.com/tb.php/3204-a3a52640
| メイン |