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『ヒートアイランド』
- 2013/01/26(Sat) -
垣根涼介 『ヒートアイランド』(文春文庫)、読了。

垣根作品はスピード感があるので、
読み始めると、止まらなくなっちゃいますね。
本作もなかなかのボリュームでしたが、一気読み。

ストリートギャングの集団が、
ひょんなことから裏金強盗のプロ集団、果ては暴力団たちに追いかけられ、
知恵を絞って切り抜けていくお話。

このストリートギャングのメンバー構成が、なかなか面白い出来なんですよね。
普通の不良さんとは違う空気を持っています。そして高速回転する頭脳も。
自分たちが置かれた状況の把握・分析力が優れており、
そこから未来の展開を組み立てていく能力も素晴らしい。
ストリートギャングでなければ、経営者として面白いかも(笑)。

一方の強盗たちも、身体能力の高さと判断力の冷静さにおいては、
これまた面白いグループを形成しています。
こちらを主人公にしても作品が出来そうな印象です。

この2つのグループに挟まれて、暴力団たちは道化役的な担当になっちゃってますが、
それでも、ヤクザ稼業の組織力やプレッシャーのかけ方などは、
読んでいて興味深かったです。

あまりにも多くの人が死んだ割には、
エンディングで爽やかさを感じてしまうのは、
主人公2人のキャラクターのなせる業なんでしょうね。



ヒートアイランド (文春文庫)ヒートアイランド (文春文庫)
垣根 涼介

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