『東京奇譚集』
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- 2013/01/14(Mon) -
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村上春樹 『東京奇譚集』(新潮文庫)、読了。
久々に春樹さん。 ちょっと不思議なお話を集めた短編集です。 読み進めるにつれて、だんだんと不思議度が上がっていくため、 ふわふわとした浮遊感を感じることができ、面白かったです。 「偶然の旅人」のような、 全く関係のない2つの世界が、とあるキーワードで結び付けられてしまうことって あるような気がします。例えば・・・という自分の事例では思いつきませんが(苦笑)。 こういう物語って、仮に事実だったとしても、小説にはしにくいものだと思います。 「そんな偶然あるかぁ?」「都合よすぎじゃない?」「なんで敢えてそんな展開?」と どうしても疑問が先に立ってしまうでしょうから。 でも、この作品には、「そういうこともありそうだな」と思わせる説得力がありました。 「ハナレイ・ベイ」や「日々移動する腎臓のかたちをした石」など、 登場人物が魅力的な作品も多く、一気に読めました。 「どこであれそれが見つかりそうな場所で」も、面白く読んだのですが、 ちょっと結末が飛んじゃった印象で、私には付いていけませんでした。 これが春樹さんの世界観なんだろうなぁとは分かりつつも、 自分が苦手としているところです。 「品川猿」も、奇想天外な着想に驚きながらも、楽しめました。
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