『田村はまだか』
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- 2013/01/06(Sun) -
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朝倉かすみ 『田村はまだか』(光文社文庫)、読了。
これは面白かったです。 小学校の同窓会の三次会でとあるバーに来た5人。 大雪でまだ到着していない同級生・田村をバーで待ちます。 その間に交わされる会話や、思い出される過去の場面をつづった連作短編集。 同窓会で久々に顔を合わせた面々というぎこちなさ、 来るべき人がなかなか来ないという不安定さ、 40歳という微妙な年齢、 この設定が作品に面白い味わいを付けていたと思います。 登場人物それぞれが主人公になり、過去を振り返りますが、 ちくっと痛いところがある物語のために、同窓会という公の場では口にできないものを、 この三次会の場で披露、もしくは断片的に話す、もしくは心の中で思い出す。 この辺の展開も面白かったです。 登場人物たちのキャラも立ってました。 読み終わってから、カバーを見たら、 「ラストには怒涛の感動が待ち受ける」の文字が。 これには「???」。 そんな話ではなかったです。 読む前にカバーをチェックしなくてよかったわ(苦笑)。
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