『ゴーストライター』
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- 2012/12/30(Sun) -
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『ゴーストライター』
冒頭、夕暮れのフェリーが到着した島の港で、 ただ1台だけ運転手が現れずに置き去りにされる乗用車・・・。 なかなか味のあるシーンで物語はスタートします。 元英国首相の自叙伝のゴーストライターに雇われた主人公。 しかし、面接で即採用された帰り道に、早速物盗りに襲われます。 そこから、小さな不審の思いを抱きながらも、米国に滞在する元首相のもとへと向かいます。 この元首相が住んでいる家の佇まいが、 うらさびれた島に、近代的な建物、そして、不順な天候。 これでもかというほどに、怪しい雰囲気を漂わせています。 こういう雰囲気に酔える良質のサスペンスです。 元首相への取材を始めた途端に、イスラム過激派のテロ容疑者に対する拷問の容疑で 元首相の周辺はあわただしくなり、逆に時間を持て余した主人公は、 急死した前任者の謎に引き寄せられるかのように、 手がかりを見つけてしまいます。 このあたりの展開は、やや都合がよいという気もしましたが、 まぁ、真相がアレなので、それまでは上手く誤魔化されていたということなのでしょうかね。 でも作品の持つ雰囲気で、そんなに気にせず見ていけました。 最後、物語の真相に辿り着くシーンは、 黒幕側が公衆の面前で会話を交わしていて、それは流石に油断し過ぎだろう! と突っ込んでしまいましたが、ま、ラストシーンに繋げるには、 こういう急展開の方が、その組織の恐ろしさを暗に示せるのかもしれませんね。 全体を通して、雰囲気を楽しめる重厚な作品でした。
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