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『しかたのない水』
- 2012/12/27(Thu) -
井上荒野 『しかたのない水』(新潮文庫)、読了。

解説の「脂っこい」という表現がぴったりの連作短編集。

とあるスポーツクラブに集まる人々を主人公に、
スポーツクラブを離れた彼らの生活の「ホントの姿」を描いていきます。

そのギャップが、突飛に感じられるものはなく、
「みんなこんな風に表と裏があるんだろうなぁ」と納得させる描写です。
結構、えぐいことをやってるんですけどね(苦笑)。

恋をめぐるお話の数々のように見えて、
人間がいかに自分に都合の良いように生きているかを
容赦なく描き出した作品なのだと思いました。

「裏切られた」と思っても、自分は単なる被害者なのではなく、
バカだっただけなのかもしれない。
私もそうかも。

そう感じてしまう恐怖。
自分は毎日何をやってるんだろうか・・・。
思い込みや、勝手な責任感を作り上げて、ただ空回りしているだけなのではないだろうか。

なんだか、読んでいて、暗い気持ちになってしまいます(苦笑)。
でも、非常に面白い読書になりました。


しかたのない水 (新潮文庫)しかたのない水 (新潮文庫)
井上 荒野

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-本 「しかたのない水」-
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2013/06/08 07:32  はらやんの映画徒然草 ▲ top

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