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『きみの友だち』
- 2012/12/26(Wed) -
重松清 『きみの友だち』(新潮文庫)、読了。

小学校4年生の時に交通事故で左足を悪くした少女。
その事故をきっかけに、「友だち」が友だちでなくなり、独りになってしまう。

ジャンルで括ってしまえば「いじめ」をテーマにした小説。
でも、単純に、強い者が弱い者をいじめる話ではないんです。

そう、人間関係の難しさについて描いた作品なんです。
そもそも「友だち」って何なのか?
毎日一緒にいれば友だちなのか?病気になった子に千羽鶴を折れば友だちなのか?
「みんな」は「友だち」なのか?

私の「友だち」って誰なんだろう?
いるんだろうか?いたんだろうか?
そんな気持ちが押し寄せてきます。
自分が薄っぺらい存在のような気分にもなります。

では、恵美のように小学校4年生で悟ってしまった場合、
それはそれで幸せなのか?
由香ちゃんという存在がいたから閉じた幸せを作り上げていたけれど、
もしも彼女と出会えなかったら・・・。

何が正解なのか分からなくなります。
それとも、この作品のように、神様はきちんと手当てをしてくれるのでしょうかね。

恵美から始まり、その「友だち」たちに視点を変えて、各章が綴られていきます。
みんな、突っ張ってるけど、心の中は不安でいっぱい。
小学生なのに、中学生なのに、びくびくしながら生きてる。
彼らたちほどに真剣に友だちとの関係を考えたことはなかったかもしれないけど、
確かに、上手くいくように気を使っていた自分はいたかも。
学校って、難しい環境ですよね。

物語の主人公たちが、本質的には優しい性格の持ち主だったことが救い。
特に、ブンちゃんの存在は大きかったです。


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重松 清

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