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『ガンジス河でバタフライ』
- 2012/11/18(Sun) -
たかのてるこ 『ガンジス河でバタフライ』(幻冬舎文庫)、読了。

常識的なインド旅行記の次は、非常識路線で(笑)。
映画化されたときに気になっていたのですが、ようやく本を。

小心者の女子大生が、
母親が突如腹話術師になったことをきっかけに、初の海外一人旅行に挑む!
って、どんな要約なんだって話ですが、誇張なしですよ(笑)。
ま、著者が自分自身の性格の描写をやや誇張している可能性はありますが。
「ひょうきん者の孤独」みたいな感じで。

さてさて、本編ですが、
まずは最初の旅行地、香港~シンガポール~マレーシア編。
初めての海外なのに、宿も決めずに旅立ってしまう著者。
こういう無鉄砲なところに、なんだかバブルの風を感じてしまいます(苦笑)。
バブル末期の女子大生、恐ろしや~。

ま、でも、人との出会いは、一人旅の醍醐味ですよねー。
私は、こんなに無計画な一人旅はしたことないですが、
国内の島旅を一人でやると、船や宿で出会う人たちとの夜が楽しみだったりします。
半年ぐらい民宿に住み着いてるお客さんとかいますからね(笑)。
憧れるけど、自分には真似できない人生の有り方です。

続いて、就職活動用のアピール作りに急遽インドへ。
こちらも旅立つ理由が軽いです。

でも、インドでは、カースト制度とは何かを身をもって体験したり、
貧困層を目の当たりにしたりして、いろいろ考えることもあったようです。

著者は、カースト制度による差別を、あってはならないこととして捉えているようですが、
私は、そこは少し感覚が違います。
カースト制度は絶対にダメ!というのは西洋文化の視点からの評価であり、
当のインドの人々は、カースト制度をどう思っているのだろうかというのが
私の長年の疑問です。

下位のカーストの人々は、この差別的な立場から脱したい、カーストは廃止されるべきだと
思っているのか、それとも、カーストは端からそこにあるものであり、
なんの疑問もなく受け入れる対象なのか。
そして、仮に、カースト制度がなくなったら、インド文化は上手く回るのか。
いろいろと疑問は尽きません。

そういう点で、著者の感傷的な感想は、
少し、浅いのではないかと感じてしまいました。
ま、でも、目の前で見た人の感覚と、日本で想像しているだけの人間の感じ方では
比べようもないのですが・・・。

というわけで、社会学的な考察のところはともかくとして、
また、一人旅のハウツー本としては全く役に立たないであろうところもさて置いて、
読み物としては、非常に面白かったです。



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