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『ナショナリズムの克服』
- 2012/11/15(Thu) -
森巣博、姜尚中 『ナショナリズムの克服』(集英社新書)、読了。

ナショナリズムをテーマにした対談。

森巣博氏という作家さんは、本作で初めて知ったのですが、
賭博者、ギャンブル作家と言いながら、その知識の深さと幅広さにびっくり。
しかし、奥様はテッサ・モリス=スズキという学者さんだそうで、
息子さんはヘッジファンドで巨万の富を築いているとのこと。
なんとも凄い家族です。

さてさて本題。
ナショナリズムとな何ぞやを探るに当たり、
姜尚中氏は、在日韓国人という自らの出自を語り、
森巣博氏は、日本を出て英国に移ったことを語ります。

対談中、様々な日本の「知識人」の名前が登場し、
そこは付いていけませんでしたが、
「想像の共同体」「再想像の共同体」という考え方は面白いなと思いました。
ここまで「民族」や「ナショナリズム」という概念が前面に出てきたのは、
自然なものではなく、多分に政治的・意図的なものでしょうから。

ただ、タイトルのように、この対談が「ナショナリズムの克服」に向かっているのかというと、
そこはピンときませんでした。

日本人論や在日論的なものを分析し、時には批判していますが、
その先に「克服」という境地が待っているのか、見えてきませんでした。

結局は、「リイマジネーション」の結果、
新しいナショナリズムが生まれるだけなのではないかと思いました。
なんたって「ナショナリズム」や「民族」というのは、
一定のグループをまとめあげるのに、非常に効率的で効果的な概念だということが
歴史の中で実証されているのですから。
この「便利さ」を、強い者も弱い者も捨てることはできないと思います。

というわけで、ナショナリズムというものを知るには非常に面白い本でしたが、
結論については、あまり刺さってきませんでした。


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