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『家守綺譚』
- 2012/11/11(Sun) -
梨木香歩 『家守綺譚』(新潮文庫)、読了。

これは美しい美しいお話でした。

早世した親友の実家が無人になり、
そこの家守として住み込むこととなった駆け出し文筆業の主人公。
その家の庭に咲く花々と、身近に巻き起こる不思議な現象を
柔らかな筆致で描いていきます。

この柔らかさが絶妙。
庭に河童が出たり、人魚が出たり、竜が生まれたり、
そんな摩訶不思議な出来事も、この家なら起こるかも・・・という
独特の世界観を、不自然さなしに描いています。

掛け軸からサギと旧友が抜け出してくる、そんな家も羨ましく感じ、
摩訶不思議な出来事を当たり前の日常として捉える隣家のおかみさんも、
浮世離れした禅問答を繰り広げる山寺の和尚さんも、
家のそばにある湖も、そこから流れくる疏水も、
あらゆる環境が羨ましくなる世界です。

草花に囲まれた日々を送っていると、
こんな不思議な出来事にも恵まれるようになるのではないかと思いました。

サルスベリ、カラスウリ、ハクモクレン、ツリガネニンジン、
植物の名前は、独特な趣があって、良いですね。


家守綺譚 (新潮文庫)家守綺譚 (新潮文庫)
梨木 香歩

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