『ブラック・スワン』
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- 2012/05/27(Sun) -
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『ブラック・スワン』
アカデミー主演女優賞などを受賞した本作。 思いのほかホラーな内容にビックリ。 初めてプリマとなったバレリーナのプレッシャーと苦悩を描いた作品だということは 分かっていたのですが、それが妄想や幻覚という形で表現されるとは思ってませんでした。 そういう意味では、とっても気持ちの悪い作品です。 まず、主人公親子の関係がいびつ過ぎ。 母親は、10歳ぐらいの子供に接しているかのような過保護さと支配欲。 それを拒めず、むしろ依存している娘。 自宅で繰り広げられるシーンが、非常に不気味です。 諸悪の根源が、この2人暮らしの空間にあるような気がしてなりません。 それに比べると、バレエ団でのライバル争いは、 至極健全な感情の表れのように感じてしまうほどです(苦笑)。 主人公ニナが踊るバレエは、 表情全体から悲壮感が溢れ出ていて、見ていて苦しくなってしまいます。 白鳥の役さえ、相応しくないのではないかというほどに・・・。 それが、本番の舞台での黒鳥を踊ったときの表情といったら、憑依! これは、ナタリー・ポートマン、上手いですわ。 あのメイクも印象に残ってバッチリでしたが、 ナタリーの眼の表情が素晴らしかったです。 幻覚的なものの要素が強く出たことで、 現実世界で、何をもってニナが殻を破ることができたのか やや曖昧に感じたところもありましたが、 殺意をも含んだ黒鳥のダンスへの流れは面白かったです。 現実のバレエ団は、本作とはまた違った意味で、壮絶なんでしょうね。
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