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『終生ヒトのオスは飼わず』
- 2012/04/13(Fri) -
米原万里 『終生ヒトのオスは飼わず』(文春文庫)、読了。

前半がペットの話、後半が共産党員の話という、
なんとも凄い組み合わせのエッセイ集。

愛猫4匹+犬1匹との生活を描写しているのですが、
親バカと言っても差し支えないほどの愛猫家ぶり、愛犬家ぶり。
最初は、ちょっと引いてしまいました(苦笑)。
だって、犬が逃亡しないように塀の改修に1000万円かけるって、凄くないですか?
ペットを動物として扱わない人が、実はちょっと苦手なのです。

ただ、犬の家出、捜索、間違った犬の情報提供、そして新入り。

このあたりの経緯を見て、さらに、最初は人を避けていた犬や猫が
著者の様々な心遣いにより、距離が縮まっていく過程は、
心温まるものがありました。
もちろん、縮まらないものもあるのですが、そこにリアリティがあったり。

そんな犬猫たちとのお別れが描かれることになるのは、
人間と動物の寿命の関係上、ありうるだろうなと予測していたのですが、
まさか、著者自身の死が絡んでくるとは思っていませんでした。
思わぬところで涙。

後半は、共産党員だった父母をはじめとする家族のお話がメイン。
あちこちに発表されたエッセイの寄せ集めのようで、
まとまりに欠けているのと、内容の重複があるのに難あり。

これは、前半のエッセイ連載が、
著者の病魔との闘いにより、終わってしまったがために、
本にするには、分量が足りなかったということなのでしょうか。
ユーモアの中に、悲しみを感じる一冊でした。


終生ヒトのオスは飼わず (文春文庫)終生ヒトのオスは飼わず (文春文庫)
米原 万里

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