『青春漂流』
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- 2012/03/10(Sat) -
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立花隆 『青春漂流』(講談社文庫)、読了。
人とは違う人生を選んだ若者11人へのインタビュー。 彼らが、その独特な人生を選ぶ切っ掛けとなった青春時代の出来事を中心に インタビューをしていくのですが、 基の単行本は1985年発行ということで、まさにバブル真っ只中。 彼らが語る人生の端々に、バブルの香りが感じられます。 アルバイトでお金を貯めて、就職口の宛てももないのに海外へまず行ってしまう。 あるいは、全く人生設計など無いままに就いた仕事の世界にのめりこみ、頂点を目指す。 バブル期で日本全体がイケイケだったエネルギーを、 自分の活動のエネルギーにしているようで、 そのバイタリティに憧れるとともに、バックグラウンドが羨ましくもあります。 そして、著者による人選も、バブルの香り。 ソムリエやナイフ職人、家具塗師、猿まわし、果ては鷹匠。 それぞれに苦しく貧しい時代を経験しての今の地位に至っているわけであり、 彼らの人生のそのものは深く重みのあるもとの感じ入りました。 しかし、もし、今このようなインタビュー企画があったら、 そこに並ぶ人々は、IT関係、アニメ・漫画関係、はたまた震災復興関連でしょうか。 もしくは、派遣社員とか、日雇い労働者とかにスポットを当てるのでしょうか。 2012年の青春とは何だろうかと、考えてしまいました。
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