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『団塊格差』
- 2012/01/14(Sat) -
三浦展 『団塊格差』(文春新書)、通読。

『下流社会』では若者にスポットを当てましたが、
今度は、その親の世代についての著作です。

前回は自分よりやや下の世代の話なので、実感として掴みやすいものだったのですが、
今回は親の世代ということで、分析に使われているデータに頼った読書となります。

そうなると、使われているデータの信頼性が気になり始めてしまい、
この本で主張していることそのもの信憑性に疑いの目を向けてしまいました。
だって、60歳前後の人たちに対して、インターネット調査って、
物凄く母数が偏るような気がしませんか?
そもそも環境として持っているのかというところから始まり、
大企業の役員・幹部クラスや自営業などで日夜忙しい人たちが、
こんなに質問事項がたくさんあるアンケートに答えるのだろうかという疑問の数々。

調査方法の詳細が書かれていないので、信用したくてもできないんですよね~。
ということで、流し読みで終わらせてしまいました。

一応、内容についての感想を述べますと、
団塊世代というのは、旧来の体制に対して批判的で新しい動きへの反応が良い反面、
結局、「みんなで」新しい流れに乗っかるという集団志向があるのではないかと感じました。
裏づけの無い、単なる私の感想・放言に過ぎませんが・・・・・。
「みんなで学生運動」「みんなでアメリカ志向」「みんなでエコ」みたいな。

「今の若者は消費欲が無い、例えば車に興味を持たない」なんて言われますが、
団塊世代の「みんなで同じものを持ちたがる」という性向が極端過ぎたのではないでしょうか?
むしろ、自分が本当に欲しいもの・やりたいことにお金と時間をつぎ込む今の若者のほうが
行動の基準として適正なように感じます。

そして、そこから派生する話ですが、
団塊世代の周りに存在する言葉が軽いというか、軽い言葉が好きと言うか・・・。
世の中の流れに敏感なので、キャッチーな言葉に惹かれやすく、
また世の中も団塊世代の行動にキャッチーな言葉を被せて、流行化・ビジネス化しようと目論む。
だから、空疎な言葉ばかりが独り歩きする。

「最近の政治家は言葉が軽い」なんて言われていますが、
団塊世代あたりの政治家が目立つポジションに座るようになってきたので、
言葉が軽くなったのではないかと、今、この文章を書いていて思い至りました。

なーんて、暴言もいいところですね(苦笑)。
該当世代の皆様、申し訳ありません。若造の放言、ご容赦ください。


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