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『ピリオド』
- 2011/12/01(Thu) -
乃南アサ 『ピリオド』(双葉文庫)、読了。

乃南長編は、気づいたら2年ぶりでした。
文庫で550ページの大作。
面白かったです。

40代でバツイチ子供なしの女性が、
兄の病気、甥や姪の状況、不倫の後始末、実家の処分といった
日常生活の延長上にあるんだけれど、日常ではない事象に巻き込まれ、
それにより自分を見つめ直してみる・・・・・・・
あぁ、なんとも陳腐な要約しか出来ない自分が残念(苦笑)。

この主人公の、兄を見る視線、その嫁でかつての同級生への評価、
不倫相手の男への冷酷なまでに冷静な判断、
仕事仲間のちょっとした言動へのアンテナ、
その一つ一つの自分の行動や思考回路に対しても、
ときには自己嫌悪に陥るような醒めた目をもつところが、非常に惹かれます。

素敵な女性だという意味ではなく、そういう面を自分も持っているなぁという親近感に似た感覚。
もしくは、40代になったら、自分もこんな風になるのだろうかという怖いもの見たさ。

そういう意味では、主人公が、一人で住む部屋で時々寂しさに気が滅入ってしまうところや、
甥や姪が上京してきたときに、面倒だという思いが先にたちながらも、
心の奥では嬉しさを感じてしまうところなど、
その心境がなんとなく分かってしまう自分がいます。

この本を読み通して、そんな人生に、
前向きな結論も、後ろ向きな結論も持つには至らなかったのですが、
何らかの覚悟が必要だということは分かりました。

なかなかに重たい読後感。

読んでいる途中は、殺人事件やレイプ事件など、非日常的な要素に対して、
どれも有耶無耶のまま過ぎていくようなところがあり、
少しモヤモヤを感じていたところもあったのですが、
読み終わってみると、現実とはそんなものかもしれないと思いました。

他人がどうなったか、ということよりも、
自分がどうありたいのか、ということに気持ちが向いた読後感でした。


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乃南 アサ

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